井口十二神祇神楽 〜吹き火と十二神祇の神祭り〜


 井口村(現広島市西区井口地区)では、天明3年(1783)から5年(1785)にかけて疫病や飢饉が続き、大きな被害が発生した。村人は、その対策を色々と協議した結果、村の氏神様「大歳神社」に疫病祓いや五穀豊穣を祈願し、神楽を奉納したと伝えられ、これが井口十二神祇神楽の起源とされている。
 吹き火(花火)の由来は定かではないが、慶応年間(1865〜1867)に、徳川幕府が長州を征伐した際、その一隊が井口村に留まり、銃砲に用いる火薬を作るための釜場を築いた。この時、吹き火の技術が村人に伝えられたものと思われる。
 井口地区の中央に位置する「大歳神社」は、貞享2年(1685)に建立され、別名「活疱神社」とも呼称し、疱瘡の守護神とされているが、春祭り、秋祭りなどの農耕儀礼との係わりも深く、地区の氏神様として厚く信仰されている。
 例年、10月18・19日の両日に執り行われていた秋の例大祭は、現在では10月の第三土・日曜日に執り行われ、土曜日の前夜祭では、午後7時半頃から吹き火と神楽を奉納し、多数の参拝者で賑わっている。


 
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